子どものわがままは本当に悪いことなのでしょうか?
親としては最初は可愛く思えるもののわがままが続いたり、癇癪を起こされるとだんだん感情が抑えられなくなってイライラしてしまいます。
良くないことだとわかっていても、ついつい強い語気で怒ってしまうことはよくあるのではないでしょうか?
本記事では、そんなお子さまのわがままに悩む保護者に向けて、どういった教育や接し方が有効なのかを解説します。
- 子どものわがままの種類
- わがままを言う子どもとの怒らない接し方
- 子どもにわがままを言われた時のセルフコントロール
- イヤイヤ期のお子さんの子育てに苦戦している親
- 子どものわがままに対して、ついついイライラしていまい怒ってしまう親
- 子どものわがままはどこまで聞いてあげたら良いのかわからないと悩んでいる親
「わがまま」は本当に悪いこと?
子どもの「わがまま」については、発達心理学や教育の分野で多く研究されています。
実は子どもがわがままを言うことは決して悪いことではなく、成長過程で自然なことのひとつだと考えられています。
子どものわがままについての議論は、発達心理学や教育の観点から多くの研究が行われています。
子どもがわがままになることは必ずしも悪いことではなく、成長過程における自然な一部と考えられているのです。
なぜなら、子どものわがままには良いわがままと悪いわがままがあり、良いわがままは自分の自己主張の現れであり、自立の一歩として捉えることができるからです。

では、子どもの良いわがままとはどんなわがままでしょうか?
それは、先ほども述べた通り、「自己主張」するわがままです。
例えば、「食べる順番はこれが良い」、「着る洋服はこの色が良い」等の自分で決めて良いことは、良いわがままなのです。
自分のこだわりや価値観を形成していくようなわがままについては、子どもの成長の一歩だと捉えることができます。
生まれたての0歳児、1歳児の時はわがままを言うこともできず、泣くことでしか主張することができませんでした。
しかし、2歳児、3歳児と年齢を重ねていくごとに言語を覚え、自己主張をすることができるようになり、結果的にわがままを言うようになるのです。
「食べる順番はこれが良い」、「着る洋服はこの色が良い」といったわがままには迷惑をかける相手がいません。
親の意向に沿わない、価値観が合わないからといって叱りつけたり、イライラしてしまうことは親の悪いわがままです。
良いわがままについては、子どもが成長していく過程の一つなんだと思って、温かく見守りましょう。
一方、悪いわがままとはなんでしょうか?
それは、「他人に迷惑をかけるわがまま」です。
例えば、ファミリーレストランで騒いでしまう、お友達のおもちゃを奪ってしまう等の行為は他者に被害を与えてしまっています。
そういったわがままについては、良いわがままと同様に温かく見守るといったことはできません。
とはいえ、無下に怒ったり、怒鳴りつけては却って逆効果になる可能性があります。
では、親はどのように対応したら良いのでしょうか。
これについては後ほど解説します。
子どものわがままは、成長過程における自然な現象であり、必ずしも悪いことではありません。
むしろ、これは自己主張や社会的スキルの発達に寄与する重要な要素なのです。
子どものわがままに対してどう対応したらいいのか?
上記では、子どものわがままについて、良いわがままと悪いわがままの2種類あることをお伝えしました。
その事実を知った上で、親はどう対応したらいいのか、以下にて解説していきます。
自分で決めて良いことに対するわがままについては、自己主張の一つであり、これは成長の一歩であることをお伝えしました。
もはや、わがままという概念ではないのかもしれません。
子どもの意思に対して、親が都度都度反対したり、否定的な態度を取ることは、子どもの自立心を損ないかねません。
そこで、親は子どものわがままの種類について知る必要があり、これは良いわがままなのか悪いわがままなのかを理解して接する必要があります。
自分で決めて良いことは子どもに決めさせてあげたい、そういったマインドセットをすることで、子どものわがままについてイライラすることはなくなり、むしろ喜ばしい感情へと変わっていくはずです
子どもの「おもちゃ買って」、「ファミリーレストランで騒ぐ」等の相手に迷惑をかけるわがままは、どう対応すべきでしょうか。
「ファミリーレストランで騒ぐ」は、利用している他のお客さんやお店に迷惑をかけてしまいます。
「おもちゃ買って」は、親に迷惑をかけている可能性がありますね。
適度に買い与えることは問題ありませんが、毎日のように買い与えることは現実ではありません。
そこで、親が「だめ!」「もう置いていく」といった言葉を投げかけると、親も子もストレスを抱え、双方に良い影響はありません。
悪いわがままの表現方法は千差万別ですが、親と子の間でしっかりとルールづくりをすることが大切です。
おもちゃを買って欲しい時、どういった行動するべきなのか、どういった頻度で買ってあげるのかのルールを親と子の共同作業でつくりましょう。
親が一方的にルールをつくって押し付けるのはよくありません。
子どもと一緒につくっていくことに意味があるのです。
例えば、おもちゃを月に何度買い与えるのかをルールづくりするとします。
親としては、家庭の経済状況も踏まえた上で「月に何回までいくらまでなら買うことはできるよ」と伝えましょう。
子どもからは月に何回購入したいのか、はたまた数ヶ月に1回で良いのかを聞きましょう。
そうやって親子間ですり合わせをして、「おもちゃを買うのは2ヶ月に1回、合計金額5,000円まで」とルールをつくってみましょう。
ルールを守れなかった時のこともお互い確認しておいた方がいいですね。

「もし、ルール以上におもちゃを欲くなった時はお手伝いをしてからね!」
こういったルールを子どもと一緒につくることで、悪いわがままが発動した時に、怒らずに説得力を持って子どもにしつけをすることができます。
まとめ
以上、子どものわがままとその対応方法ついて解説してきました。
わがままの中でもこれはどういったわがままなのかを理解することが大切です。
親の理解が進めば、子育ては順調にいくはずです。